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2017年08月の記事

虫歯菌(ミュータンス菌)と家族で行う口腔ケア ~幼児に対して気をつけること

 最近、虫歯菌“ミュータンス菌”が色々な病気の引き金であることがわかってきました。その一つは例えば脳血管性認知症です。

 脳血管性認知症とは、脳のつまりや出血などにより脳細胞が損傷するために記憶力の低下が起こる症状です。 脳出血を起こす原因の一つに、虫歯菌“ミュータンス菌”(糖分を分解する際に酸を出して歯を溶かす)の存在があります。これは日本人の4人に1人が保菌しています。

 このミュータンス菌は毛細血管から血管内に侵入し全身をめぐります。特に脳にいくと、血管に付着しやすく炎症を起こし出血に至ることがあります。ミュータンス菌には血小板の止血作用を低下させる遺伝子があるため放置すると重症化しやすく、またこのミュータンス菌はコラーゲンとくっつきやすい性質があります。歯茎・脳の血管の壁にもコラーゲンがあるため付着しやすいのです。




 ミュータンス菌を持っている人の中で脳出血をしている人は、言語機能の低下がみられ認知機能も低下しています。このミュータンス菌は「人から人への感染」でうつるものです。ですから、じか箸での取り分け・同じコップでの飲みまわしに注意してください。特に幼児と同じ食器を使用するときは十分に注意しましょう。

■予防にはどうしたらよいのでしょうか?
 食後の歯磨きは勿論のこと、半年に一度は歯科で口腔ケアをするとよいでしょう。そのときに除菌水(超酸性水・次亜塩素水など)で洗浄するとミュータンス菌はほぼ死滅します。当医院では、超酸性水を使用しています。ただ、歯周ポケット内(歯茎の内側)では、超酸性水や次亜塩素水などの除菌水の効果はありません。そのため、日々の口腔ケアはとても大切です‼

■超酸性水とはなんでしょう?
 超酸性水は、口の中の細菌(虫歯菌や歯周病菌)やウイルス(ヘルペスなど)やカビ(カンジダ)などの細胞膜に作用して殺し、口臭を和らげてくれます。この結果、腫れた歯茎の引き締め・止血効果・傷の早期回復などの効果もあります。この超酸性水でうがいをした後、ブラッシングをすることも是非お勧めします。

 さぁ、夏休みも中盤になり、この暑さで疲れも出やすい時期です。こうしたときに、トラブルのある歯の歯茎が腫れるなどの症状が出ることもあります。また、ある程度の年齢のお子様でも歯石がついている例もあります。
 夏休みはよい機会なので、ご家族で“歯医者でのお口の中の点検”をしてみてはいかがでしょうか?



参考資料:京都府立医科大学
脳の疾患のない50~80代男女 279人の唾液を調査


(2017.8.21[Mon])

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