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2017年09月の記事

歯の細胞バンクのお勧め ~皆様の将来のために

 医学は日進月歩で進化しています。今の時代、自分自身を守るために、再生医療という最先端の治療を普通に利用ができるようになってきました。再生医療では先端を走っているIPS細胞が有名です。このIPS細胞は色々な細胞に成長させて病気の治療を行います。

 同様に歯の細胞を使う方法があります。皆さんも自分のために…ご家族のために…考えてみてはいかがでしょうか? 特に小さいお子さんの場合は抜けていく乳歯を使うことができるので負担はかからないのではないでしょうか?

 歯髄とは、歯の中にある柔らかい組織のことです。歯に栄養を与える血管や、痛みを感じる神経が入っています。また組織を作るもとになる細胞である「幹細胞」も含まれています。歯髄幹細胞とは、自分の歯・乳歯・親知らず・矯正などで抜歯した歯の歯髄の中にあるものです。自分の歯髄の中にある歯髄幹細胞を使うことで、自分自身に対して拒絶反応がなく安全に使用することができます。またなぜ歯の「神経の中にある歯髄幹細胞」を使うかというと、歯髄幹細胞は分裂する能力が非常に高く短期間に同じ細胞を増殖させることができ、骨・脂肪・神経などの細胞に変身することができます。





歯髄細胞を用いた再生医療には、
 歯科疾患: 虫歯・歯周病・歯の欠損
 神経疾患: 脊髄損傷・脳梗塞 
 筋疾患:  心筋梗塞・筋ジストロフィー
 臓器疾患: 糖尿病・肝硬変・肝線維症
 その他:  角膜欠損・毛包欠損・下肢虚血・血液疾患
等の様々な病気の治療にも使えるようになるでしょう。


 今のうちのあなた、またお子様などご家族の歯髄細胞を保管することをお勧めします。これからの医療は進化していき、30年・40年先はこれらのことが当たり前の治療につながるのではないでしょうか。本当に夢のようですね。


歯の細胞バンクQ&A(よくある質問)


Q.どんな歯の歯髄細胞を預けることができるの?
A.歯の細胞バンクに預けられるのは、抜歯が必要と診断された乳歯や大人の歯(永久歯)です。大人の歯の場合は、斜めに生えている親知らず(智歯)や、矯正治療のために抜く小臼歯などです。

Q.家や学校で歯が抜けたらどうするの?
A.歯科医院で抜いた歯でなければ、歯の細胞バンクに預けることはできません。かならず歯科医院で認定医の先生に歯を抜いてもらうようにしてください。

Q.むし歯や歯周病の歯は使えるの?
A.歯の細胞バンクには使えません。むし歯や歯周病の歯にはたくさんの細菌がいるため、歯髄細胞が死んでいたり、培養したときに細菌感染を起こしてしまいます。

Q.頑張って親知らずの歯周病を治しました。歯の細胞バンクに使えるの?
A.はい、使えます。歯周病を治した細菌がいない親知らずであれば、歯の細胞バンクに預けることができます。認定医の先生と相談してください。

Q.何歳の歯まで使えるの?
A.特に年齢制限はありません。治療のために抜くむし歯や歯周病のない歯であれば、何歳でも預けることができます。しかし、より年齢が若いときの細胞の方が元気で活きがいいので、将来の再生医療には有利です。

Q.歯は全部きれいですが、親知らずは昔抜いてしまいました。歯の細胞バンクのために他の歯を抜いて使えるの?
A.いいえ、使えません。本バンクは、抜く必要なない歯の歯髄細胞を預かることはできません。あくまで治療のために親知らずや小臼歯を抜いた際に、その歯髄細胞をお預かりするサービスです。

Q.細胞を保管できなかったらどうするの?
A.お預かりした歯の歯髄細胞を培養したときに、細胞の元気がなかったり、細胞感染を起こした場合は、細胞の保管は行いません。ただし、その際の培養処置料を含む登録保管料は頂きません。

Q.歯髄細胞はいつまで保管できるの?
A.超低温状態で保管を行うため、半永久的に保管が可能です。また、増やした歯髄細胞は、2本の凍結チューブに分けて、別々の場所に安全に保管します。

Q.保管した細胞を使った再生医療で、病気やけがを確実に治せるの?
A.残念ながら確実に治せる保証はできません。現代医療に100%がないように、再生医療も100%ではありません。ただし、再生医療は日進月歩しています。そのため、再生医療やその他の医療に発展とともに、保管した細胞の利用度が大きくなるのは確実です。

Q.1本の歯で、何回の再生医療ができるの?
A.原則は1回の再生医療に使います。ただし、個人差がありますが、細胞がたくさん増えた場合は、もう1度細胞を凍結保存して、次の病気に使うことができる場合があります。

Q.保管した細胞を家族や他人にも使えるの?
A.将来は使える可能性があります。現在はご自分の治療に使うことが前提ですが、近い将来はご家族に皆さんに使うことができるようになるでしょう。歯の細胞バンクは、まったくの他人ではなく、親子や兄弟の病気を治すことができる、身近で安全な再生医療をめざしています。



参考資料:日本歯科大学・セントラルクリニック
歯の細胞バンクパンフレットより


(2017.9.19[Tue])